カルチャー  カルチャー 2017年8月16日 更新 お気に入り追加 0

日本酒の認定制度「J.S.A.SAKE DIPLOMA」が発足!

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

一般社団法人日本ソムリエ協会は2017年、日本酒に特化した認定制度「J.S.A.SAKE DIPLOMA」の発足を発表し、各方面に衝撃を与えました。 2017年の8月には第一回目の資格選定試験がスタートし、9月には2次試験が実施されることになったのです。

新たに発足した日本酒の資格「J.S.A.SAKE DIPLOMA」とは?

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「J.S.A.SAKE DIPLOMA」を発足させた日本ソムリエ協会は、ソムリエ資格の体系化やワインの普及に尽力してきた団体で、会長の田崎信也氏は第8回世界最優秀ソムリエコンクールで日本人で初めて優勝し、国際ソムリエ協会の会長も務める人物です。
日本酒は和食と共に海外でブームとなり、アメリカではアメリカ産の日本酒が作られるなど、世界的なものとなりつつあります。
欧米のレストランでは日本酒のソムリエの募集が増え、日本酒のプロが求められる気運が高まっています。
日本酒に係わる資格はこれまで「唎酒師」「酒匠」「日本酒学講師」などがありましたが、世界に通じるプロフェッショナルとしての資格は整備されていない現状がありました。

2017年に日欧EPAが大枠合意に至ったことで日本酒の関税は撤廃されることになり、今後はヨーロッパへの日本酒の売り込みにも弾みが付くことが予想されます。
日本酒の需要が増えればワインでいうソムリエのような立ち位置の、日本酒のプロの必要性はさらに高まります。
DIPLOMA(ディプロマ)は特定の過程を終了した専門職という意味合いですが、今後どの程度の権威を持つことになるか注目されます。

日本酒に特化した認定資格「J.S.A.SAKE DIPLOMA」発足の影響とは?

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これまで日本酒の唎酒師や酒匠などの資格を管理してきたのは、SSI協会(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)です。
J.S.A.SAKE DIPLOMAという新しい資格が発足したことで、どのように住み分けが行われるのかは明確になっていません。
このため日本酒の資格取得を考える人にとっては、どちらの資格を選べばよいか決めかねる状況になっています。

日本酒が世界的知名度を上げていくためには、そのプロを認定する資格制度の確立は必須と言えます。
今後日本酒を取り巻く団体が協力しあって体制づくりを行うと共に、日本酒の普及を推進するための効果的な施策づくりも必要になってきます。
これまで職人気質が重視されてきたジャンルであるだけに、海外の人々の口に合う日本酒を作る柔軟さも求められるでしょう。

J.S.A.SAKE DIPLOMAが日本酒業界に一石を投じたことは間違いありません。
イギリスで毎年行われる国際ワインコンペティションには2007年に日本酒部門が設置されましたが、こうした国際的なイベントにも少なからず影響を与えることが予想されます。
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