カルチャー  カルチャー 2017年6月2日 更新 お気に入り追加 0

決められた時期しか味わえない幻の日本酒!「小沢の桜」

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

福島県田村市には一年のうちでもある時期しか飲むことの出来ない日本酒が存在するのはご存知ですか? 毎年発売からすぐに売り切れ、幻のお酒とも言われています。 日本酒好きなら必ずおさえておきたい「小沢の桜」で春の訪れを楽しみましょう。

無濾過生原酒のこだわり

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「小沢の桜」は無濾過生原酒にこだわって作られ、無濾過で火入れをしていないため生きたままの酵母を楽しむことができるため、一定の時期しか味わうことが出来ません。
毎年春の訪れを感じるころの出荷となりますが、出荷される本数も限定されており、発売すると瞬く間に売り切れることから幻の日本酒と呼ばれています、

福島県田村市を愛した蔵元である玄葉本店代表の玄葉祐次郎さんは、父である先代が蔵を閉めると決意したのをきっかけに地元に戻り、再び蔵に入った際、会津地方にはいい酒があるが、阿武隈地方には酒に向いた米もなければ、銘酒もないという話を耳にし、この地域に誇りを持とう、誇りをもってもらおうと地元の人々への協力をよびかけ、「小沢の桜」は誕生しました。

「小沢の桜」という名前は、映画「はつ恋」に願いの桜として登場した、福島県田村市のたばこ畑にぽつんと咲く樹齢90年という大変長寿なソメイヨシノから名づけられました。
映画を観て今でも訪れる人が後を立たない観光地となっています。
その美しさは日本の古きよき時代の原風景を感じされられるものです。

地元への愛情が生み出したお酒です

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「小沢の桜」はあぶくま高原の気候を利用し、寒仕込みの搾りたての日本酒です。
その特徴は味わい深く米の旨みが凝縮しています。
船引町小沢地区の「チヨニシキ」と県酒造好適米「夢の香」を100%使用し、福島県田村市の酒蔵である玄葉本店で地元の杜氏と蔵人が、地元の水を使って醸造したという、この地域に育まれた日本酒です。

新しい酒を造るにあたって玄葉本店代表の玄葉祐次郎さんは、地元で飯米としてチヨニシキを栽培している農家を一軒ずつ訪ね歩き、酒造りのための米を提供をお願いしました。
提供してくれた代償として造れた純米酒を還元するという、いわゆる物々交換で農家を集めることに成功しました。
1年目から100人の農家が賛同してくれたことにより「小沢の桜」が誕生することになります。

味に対する農家の反応もよく、自身が作った米から生まれた美味しい酒に多くの反響が集まり、集まる米も次第に増えていき現在の人気を手に入れることが出来ました。

「小沢の桜」は地元が生んだ、地元が育てた名酒です。
幻の酒といわれるまでに育った裏には福島県田村市が支える愛情があります。
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