日本酒の楽しみ方は十人十色

造り酒屋さんは、12月頃になるとお店の軒先に、青々とした杉玉をつり下げて、新酒が出来たことを知らせてくれます。
その年に収穫したお米で仕込まれた日本酒が、年末12月から翌年1月頃にかけて新酒として販売されるのです。
ワインで言うところの、ボジョレーヌーヴォーって感じでしょうか。
日本酒３選となれば、やはり新酒をはずすことは出来ませんね。

お蕎麦に合う日本酒として、この新酒の時期にお勧めなのは、搾りたてのおりをそのまま一緒に瓶詰めしたにごり酒です。
微発泡のシュワシュワとした感じがとても爽やかで、ほのかな甘みが口いっぱいに広がります。

キリリと冷やしたこの爽やかな甘みが、お蕎麦の滑らかなのど越しと豊かな風味を引き立ててくれます。

キリッと冷えた日本酒も良いですが、ほっこりとした熱燗もまた良いものですね。
特に、普段日本酒をあまり飲まれない方でも、熱燗だとゆっくりじっくり日本酒の深みを味わって頂けると思います。
また、辛口の熱燗は、お蕎麦の甘みを引き出してくれるように感じます。

お蕎麦に合う日本酒３選のうち2選は、熱燗で頂きたい「九頭龍」と「酔鯨」です。

この2品は、冷やから熱燗まで楽しめる万能選手ですが、熱燗にすることで芳醇でほのかな甘みが出てくるように感じます。

熱燗と言えども、温度の好みは人それぞれですし、甘みの感じ方や香りも温度によって変わって来ますので、同じお酒とは思えない味わいを楽しむことが出来ます。

寒い冬は、茹でたてのお蕎麦を冷たい水でキリリとざる蕎麦にして、熱燗の温度を色々試してみながら、ゆっくりお家で楽しむのもいいものですよ。