カルチャー  カルチャー 2017年5月23日 更新 お気に入り追加 0

酒どころ秋田の新世代日本酒

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

美酒王国と名乗る東日本きっての銘醸地、秋田県では多くの種類の日本酒が楽しめます。 酒どころだけあって酒米酒の開発など話題も豊富です。 ふくよかで柔らかみのある特性を備えた値ごろな吟醸酒も多い秋田県の日本酒をここでは紹介しています。

ベテラン杜氏か造る軽やかな日本酒

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雪の茅舎は秋田の重鎮ともいわれる杜氏が造る日本酒です。
ベテラン杜氏が造るというと、どっしりと重たいおやじ酒の種類ではないかと懸念されがちですが、軽快・柔軟な発想とともに造られているため、軽やかです。
仕込中に櫂入れはやらず、できあがったお酒の濾過はせず、加水はよくしないという酒質が良くなる三原則を作り上げた人でもあります。
この杜氏が造りだす日本酒の4割が生酛・山廃という伝統製法です。
基本的に山廃タイプは日本酒に親しんでから飲むようなお酒ですが、雪の茅舎の山廃仕込は、飲んでみるとクセがなくキレイで、旨みとともに果実の様な酸がふくらみきれいに切れるという日本酒の初心者でも何杯でも飲めそうなタイプとなります。
ロンドンで行われた日本酒部門でもゴールドメダリストに輝いた実績もあり、日本人だけでなく日本酒になじんでいない外国の方でも飲みやすくなっています。
ベテラン杜氏の造る日本酒というと素人が手を出しにくいというイメージがありますが、こんな日本酒もあったんだ、今まで山廃といわれていたものは何だったのだろうと言わせるような新世代のお酒になります。

初めて日本酒を味わう女性のためのお酒

秋田の日本酒の中でも、最初の一杯目を雪の茅舎とするなら、それに匹敵するほどの蔵が秋田醸造で、竿灯、以外にもひらりやゆきの美人などの種類があり、特にゆきの美人は飲み口がやさしいので、初めて日本酒を飲む女性にふさわしく、そのまま日本酒ファンにしてしまうほどです。
秋田醸造は、蔵を建て替えた際に全体をマンションにし、蔵を1階に配置して、麹室もこりにこってつくっており、空調整備で蔵全体の温度管理ができるというユニークな蔵であることが特徴になっています。
約100石という少量生産の蔵の特徴を活かして、どの種類のお酒も丁寧に造っています。
今までは、大手蔵でしかできなかった四季醸造も可能で通年での酒造りができるので、いつでもフレッシュな新酒が飲めるのです。
秋田の酒は重ったるいというイメージが強く関東圏では秋田酒の評判はまだまだといったところですが、確実に酒質は変わっており、そのイメージを払しょくできる最右翼がこのゆきの美人や竿灯などの秋田醸造の日本酒になります。
ほかにも、夏は田んぼで酒米を作り、冬はその米で酒をつくる真の地酒ともいえる浅舞酒蔵の天の戸などは、初心者でも日本酒の味がわかるお酒です。
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