カルチャー  カルチャー 2017年4月23日 更新 お気に入り追加 0

冬から春にかけて誕生する日本酒の新酒

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

日本酒の新酒は、ワインで言うボジョレーヌーボーのことです。 新種は12月から2月にデビューし、このデビューを待つ愛飲家も多くいるんですよね。 新酒には、秋に収穫された新米で仕込み熟成せずに出荷する新種と、春先の搾った新種に一度火入れし熟成させた冷おろしの2つの種類があります。

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初しぼりとも呼ばれている新酒

日本酒の新酒は、その年の秋に収穫された新米を使って仕込んだ新米新酒、寒い冬の間に仕込んだ寒造り新酒と呼ばれるものが多くあり、そのほとんどが冬から春にかけて市場に出荷され、初しぼりとも呼ばれているんですよ。

日本酒のボトルを見るとわかるように2種類の年月日が書かれているのをご存知?

ボトルにあるBY醸造BYはBrewer Yearの略で、日本酒の酒造年度もしくは醸造年度が記されています。

例えば、27BY醸造なら平成27年7月1日から平成28年6月30日に作られたと言うことで、裏ラベルにある製造年月日はお酒を瓶詰めした日を言いますのでお間違えなく!

26BY醸造でも瓶詰めされた日が平成27年2月1日であれば、製造年月日は平成27年2月1日となる訳なんです。

BYの酒造年度は、7月1日を初日として翌年の6月30日までの1年間となっているので年度で書かれています。

この見方を覚えておけば、いつに作られたものかも解かるのでぜひ知っておきましょう。

日本酒は、同じ銘柄であってもその年によって味わいが微妙に違うので、この味の違いが解かったらかなりの日本酒通と言えますね。

旬の食材とよく似合う新酒

日本酒の新酒には、火入れを一切行なわず搾りって貯蔵し瓶詰めする「生酒」、一回の火入れを行なう「生詰」や生詰と火入れのタイミングが異なる「生貯蔵」3つの種類で提供されています。

それぞれ熟成が進んでいないので、みずみずしく若々しいフレッシュな風味が楽しめ、心地よいほろ苦さや荒々しさなども感じられるのが特徴です。

特に生酒は香りが華やかで、味や香りが穏やかで滑らかな口当たりの生貯蔵が一番飲みやすいようですね。

日本酒を扱っている目印やシンボルとして飾られている杉玉を老舗の造り酒屋や蔵元で見たことがあるでしょう。

この杉玉は、杉の葉を玉形に束ねたもので、真新しい青々とした杉玉が軒先に吊られると新酒ができた合図として飾っていますが、最近では、上質の酒造りを祈願するために通年飾られている店も多いようですが、そもそもの意味は新酒を知らせるものなんです。

新酒にもさまざまな種類があるので、お好みの新酒を見つけてその季節の旬の食材を使った料理と一緒に楽しめ、普段飲んでいる日本酒とはまたひと違った粋な味わいを感じられるでしょう。
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