カルチャー  カルチャー 2017年7月30日 更新 お気に入り追加 0

100年以上の歴史を誇る湘南に残る酒蔵の日本酒とは

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

目の前に広がる相模湾、遠くに見える富士山と絶景に囲まれた神奈川県の湘南地域には、湘南に残された最後の酒蔵と言われる「熊澤酒造」があります。 創業は明治5年、湘南の茅ケ崎にその酒蔵はあります。 この酒蔵で作られている日本酒は、地元の文化に寄り添いまた、時代と共に進化しながら提供され続けているのです。

湘南唯一の酒蔵で愛され続ける日本酒とは

熊澤酒造の日本酒 - 熊澤酒造株式会社 (4145)

湘南唯一の酒蔵、熊澤酒造でも最も定番なのが「天青」シリーズです。
天青とは、「雨過天青雲破処」という中国の故事成語が由来となっています。
全部で4種類あり、その名前の通りすっきりとした爽やかな味わいの「雨過天青」は特に人気です。
山田錦を40%まで磨いた純米大吟醸です。
他にも同じく山田錦を50%まで磨いた「千峰天青」は、甘みが強めで果物のような飲みやすい味わいです。
また、米のうまみや香りが存分に味わえる「吟望天青」、青空の下に風がそよいでいるイメージで名付けられたピリッと辛口の「風露天青」は、どんな料理とも相性が良い日本酒です。
さらに、こちらも定番の地元茅ケ崎の浜から見る日の出の美しさを表現した「曙光」は、創業からずっと作り続けられているものです。
湘南の清々しい朝の風景そのままに、ちょっと甘口で飲みやすい日本酒です。
その他にも、「湘南」や「鎌倉栞」など、地元に根差した名前の付けられた日本酒もあり、ちょっとしたお土産にも喜ばれる品となっています。
小さな酒蔵ではありますが、職人の伝統の技が残る日本酒です。

湘南唯一の酒蔵が提供する日本酒の飲める店

熊澤酒造が100年以上もの間、湘南の地に残り続けたのには理由があります。
その一つが、飲食店の開店にあります。
もちろんこの酒蔵で作った日本酒が飲めるお店です。
蔵元料理天青では、熊澤酒造を代表する日本酒の「天青」をそれにあった絶品の料理と共に楽しむことができるお店です。
大正時代に立てられた蔵元を改装した店内は、全体がブラウンで統一され落ち着きがあり、木の温かなぬくもりを感じながら日本酒をしっぽり飲むにはもってこいの環境です。
蔵元ならではの出来立てのお酒と、湘南でとれる野菜、魚、肉の四季折々の料理が評判です。
また、熊澤酒造では日本酒の他にも酵母を非加熱処理で使用しているフレッシュな湘南ビールも看板商品として打ち出しており、このビールを飲めるバーなども多数展開しています。
その一つ、モキチクラフトビアーでも、毎朝作ったばかりの湘南ビールを自家製のソーセージとともに飲むことができます。
日本酒つくりのこだわりを持ち続けながらも新しいものに挑戦してきた熊澤酒造だからこそ、これからも湘南唯一の酒蔵としてその存在を守り続けていくことでしょう。
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