カルチャー  カルチャー 2017年7月10日 更新 お気に入り追加 0

SAKE COMPETITION新設のラベル部門に選ばれたのは!?よりモダンに昇華する新時代の日本酒

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

SAKE COMPETITIONだけが消費者のために行われる日本酒の競技会と言われています。 味だけで美味しさを判断するという選び方で、市販の日本酒のみが出品されます。 2017年度の表彰式が6月5日に開催されました。 様々な部門がありますが、ここでは今年新設されたラベル部門で受賞した日本酒をご紹介します。

SAKE COMPETITIONラベル部門第一位はお祝いの席にぴったりな日本酒

越後鶴亀 Echigo Tsurukame  |  商品紹介 (3840)

SAKE COMPETITIONラベル部門の第一位に輝いたのが、越後鶴亀の越王(こしわ)純米大吟醸です。
1890年創業の越後鶴亀は、新潟市中心部から角田山方面に向かう田園風景の中にあります。
越後鶴亀はめでたい意味を持つ鶴亀の名前を前面に打ち出した渋いラベルや、ひと際めでたい招福神のラベルなど、古風なラベルデザインの日本酒を多く販売していました。
しかし時流に乗って近年モダンなデザインのラベルに着手しており、今回の受賞でそのセンスが明らかになりました。
マットなブラックボトルは角度を付けた特注ボトルで、白地のラベルには朱色の鶴と亀がシンプルにデザインされて配置されています。
高級感ある専用化粧箱は観音開きで、普段使いというよりは贈り物に最適な日本酒です。
越王(こしわ)純米大吟醸は、酒造好適米の最高峰と言われる兵庫県特A地区で栽培された特等米の山田錦を35%に磨き上げて造られました。
香りではなく味を重視したというその味は、ほのかな甘みにフレッシュな酸味、舌に感じる滑らかさが心地よく、越後鶴亀逸品の日本酒となっています。

SAKE COMPETITIONラベル部門第二位はワインの発酵技術を取り入れた新しい日本酒

 (3841)

SAKE COMPETITIONラベル部門の第二位に輝いたのは、水戸部酒造の山形正宗お燗純米です。
山形県の越王山の麓に酒蔵を構え、ミネラルの多い硬度120という伏流水を用いています。
正宗という名前は名刀の正宗から来ており、高い硬度による切れの良いシャープな味が特徴です。
創業は1898年、地元の酒米を使うだけに留まらず蔵元自身でも米作りに携わっています。
ホームページや山形正宗お燗純米以外の商品ラベルも洗練されたものばかりで、日本酒の新時代を先導する酒蔵と言えます。
山形正宗お燗純米においては裸の女神が山形正宗の文字に抱きつくようなイラストで、日本酒のラベルとしては少々衝撃的です。
しかし余白部分を十分に残した清潔感も感じさせるデザインは、計算され尽くされた感がある見事なバランスです。
酒自体は名前通りにお燗向きの味で、舌を包み込んでくれるような柔らかい飲み心地を楽しめます。
ワイン造りに使われるマロラティック発酵技術を転用という、実験的かつ画期的な方法で造られました。
シャープな正宗が一転した優しい味を試してみてはいかがですか。
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