カルチャー  カルチャー 2017年2月19日 更新 お気に入り追加 0

麹って最近よく耳にしませんか!?日本酒で最も重要なのが麹なんです。

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

麴とは黄麹菌の胞子を蒸した米で繁殖させたものです。 蒸した米に種麹菌を振りかけて2~3日かけて育成します。 こうしてできた米麹が日本酒のおいしさを決める重要な決め手となるため、 「一麹、二もと、三仕込み」と言い習わされてきました。

 (2124)

麹の役割

そもそもなぜ麹をつくらなくてはならないのでしょう。
麹の重要な役割とは大きく分けて3つあります。
まず、米の糖化を促す酵素を供給することです。
次に酵母の栄養分となることです。
そして、酒質に影響を与える成分を生み出すことです。
デンプン質の米はそのままの状態ではアルコールに変化しません。
アルコール発酵するためにはデンプンが糖になっている必要があります。
麹に含まれているアミラーゼといった酵素はその働きを持っています。
さらに麹は酵母の栄養素となるビタミンやアミノ酸・香気成分も生み出します。
酵素が作り出す物質は日本酒の豊かな味わいの元となっています。
糖は酒の甘味に、アミノ酸はコクや旨みとなります。

もっと知りたい「麹」

麹菌はどんな環境で育つのでしょう。
麹菌は温かく湿度の多い環境を好みます。
胞子が発芽するためには蒸し米の温度が30度~35度で湿度は97%以上が適しているとされます。
種付けから1時間から2時間で半数ほどが発芽します。
発芽後に菌糸が育つには温度は37度~38度で湿度は75%以上と変わります。
細やかな温度と湿度管理が麹菌を生育させます。
使う米の種類によっても繁殖のしやすさは変わってきます。
心白が大きい酒米が麹菌の繁殖に適しています。
心白はデンプン質の組織が粗くなっているために、麹菌が菌糸を絡ませながら繁殖できます。
麹菌は日本酒だけでなく醤油や味噌を作るためにも欠かせない大切な微生物です。
麹の働きを知れば日本酒がより味わい深くなりますね。
5 件

この記事のキーワード