カルチャー  カルチャー 2017年8月10日 更新 お気に入り追加 0

文豪達を魅了した日本酒の数々

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

かつて文豪達に愛された日本酒がありました。 傍らに置かれた日本酒と思索にふける文豪の姿を想像すると何ともノスタルジックな気分に浸ってしまいそうですね。 それはそうと文豪達が愛してやまなかった日本酒とはいったいどんなものなのでしょう?

文豪・夏目漱石が愛した日本酒

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「吾輩は猫である」「坊ちゃん」などの代表作を持つ文豪と言えば誰でしょう。
誰もがその名を知るであろうあの作家、「夏目漱石」です。
実はこの夏目漱石という人物は下戸だったそうでお猪口一杯で酔ってしまうほど酒に弱かったそうです。
それでは不適当ではないかと思われるかもしれませんが、そんな夏目漱石にも心惹かれる日本酒がありました。
その名も「白牡丹」。
白牡丹は広島県にある白牡丹酒造株式会社によって製造されている銘柄です。
戦国武将・島左近の末裔が開いたと言われるこの酒蔵は実に300年以上という、西条の中でも随一の歴史を誇ります。
その白牡丹酒造が作り出す白牡丹は、ほんのり甘く飲みやすいのが特徴のお酒です。
バナナを思わせる甘い芳香にやわらかめの口当たり。
その味わいには奥行きがあり、後味もスッキリとしてしつこくありません。
全体的に柔和で上品な印象を抱かせるタイプのお酒です。
夏目漱石は後に「白牡丹李白が顔に崩れけり(酒仙と呼ばれる李白でも格好を崩すほど旨い白牡丹という意味)」という句を残すほど、この白牡丹を気に入っていました。

坂口安吾に谷崎潤一郎らの文豪に愛された日本酒

純米酒・吟醸酒・生原酒・にごり酒など、こだわりの酒造り|新潟第一酒造 株式会社 (4232)

酒をこよなく愛した文豪もいました。
「堕落論」『不連続殺人事件』などで知られる無頼派の作家、坂口安吾は随想の中で「なぜ酒をのむかと云へば、なぜ生きながらへるかと同じことであるらしい。」と書くほどの、まさに筋金入りの酒好きでした。
坂口安吾が愛した日本酒、それは新潟第一酒造株式会社の「越の露」です。
この越の露は坂口安吾にとって縁の深い銘柄です。
坂口安吾の姉・セキが嫁いだ新潟県松之山の村山家はお酒の蔵元であり、その村山家で作られたお酒が越の露でした。
越の露を製造していた醸造所は残念なことに一度無くなってしまったものの、他の蔵元五社と合併を行い、平成に入ったのち見事復活を遂げました。
また、2006年には坂口安吾生誕100周年を記念し、安吾の写真を使った特製ラベル付きの越の露が販売され話題を呼びました。
文豪に愛飲されていた日本酒は他にもあります。
「呉春」は谷崎潤一郎に愛された日本酒です。
呉春を作る呉春株式会社は大阪池田に本拠を置く蔵元で、甘すぎず辛すぎずの調和のとれた味わいが特徴の酒造りをしています。
特に呉春は全国的にも高い知名度を誇る人気銘柄となっています。
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