カルチャー  カルチャー 2017年5月25日 更新 お気に入り追加 0

一度飲んだらその味に魅せられる幻の銘酒2選

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

日本酒造組合中央会の調査によると、日本には大小含め2000位上の酒造会社が存在し、1万種類を軽く超える銘酒があります。 生涯の幕を閉じる前に全銘酒を飲み干したいと実践する日本酒愛好家もいるそうで、一日一銘柄のトライでも30年は必要です。 希少価値が高い入手困難な2つの銘酒を紹介しましょう。

断固たる辛口にほのかなフルーティな香りがたまらない

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ひとつ目は、静岡市で16代続く蔵、三和酒造の『臥龍梅(がりゅうばい)純米吟醸 袋吊り雫酒です。
販売店のこの酒に取り組む姿勢や管理基準を重視し、社長みずからが厳選した全国30の店だけに販売が許可されている希少価値の高い日本酒です。
シャープな切れ味の辛口の日本酒ですが、ほんのり白ぶどうのようなフルーティな香りと甘みが顔を出す複層感がたまらないと、全国の酒好きをうならせています。
臥龍梅には純米・吟醸・大吟醸とひと通りの種類があり、使う米も山田錦や五百万石とこだわりで種類を変えて醸造しています。
すべての臥龍梅は600キログラムの小さなタンクで仕込まれ、手間のかかる長期低温発酵でじっくりと寝かしつけて独得の味に仕上げられています。
玄人はだしの呑んべえ達の間で、幻の日本酒と呼ばれている希少価値の高い銘酒ですが、驚くことに値段は低価格です。
すべての面で妥協を許さない真から酒を愛する蔵元が、日本酒の愛好家たち送る粋なはからいを感じます。
どこかの店先で臥龍梅が目に止まったら、直ぐに購入すべきかもしれません。

米から何から自前の酒

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もう一つは大阪府下の秋鹿酒造が世に送り出している『秋鹿純米吟醸無濾過生 槽搾直汲』です。
本当に旨い酒をつくるなら、米の品質からこだわりたいと一貫生産をめざしている秋鹿酒造では、蔵元みずから広い田んぼを耕し田植えも行って収穫した米を原料に、この日本酒を醸造しています。
秋鹿の面白いところは、季節ごとに微妙に味が変化するところです。
口にふくむと極小の泡がパチパチはじける感覚が楽しく、フルーティでまろやか、ライト喉ごしなので、日本酒通の女性の間でも人気が高い銘酒です。
米から自作するために生産量が少なく希少価値が高いため、手に入れにくい地酒です。
価格も手頃で、大阪の地酒を語る上で避けて通れない旨い酒と定評ですが、直ぐに売り切れてしまうので購入する側にもスピード感が欠かせません。
今回は幻の2銘酒を取り上げましたが、1万種類を超える日本酒の世界は非常に奥深いものがあります。
これから日本酒の世界を探訪する皆さんには、それぞれの蔵の酒の持ち味を体験し味に鍛えられながら、とっておきの銘柄を発見して欲しいものです。
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