カルチャー  カルチャー 2018年6月26日 更新 お気に入り追加 0

こんな日本酒あるんだ!in 富山

Kosuke Takayanagi Kosuke Takayanagi

〜日本酒愛の伝道師〜 国際唎酒師&SAKE DIPLOMAの高柳宏介が提案する美味しい日本酒のある生活。Instagramでは@sake_evangelist としてオススメの個別銘柄やお店の紹介をしています。さて今回は、え!こんな日本酒あるんだ!と思わず言いたくなるシリーズ第二弾。

日本酒は面白い

世の中には美味しい日本酒がたくさんあります。そんな中、蔵元の創意工夫やチャレンジなど、斬新な取り組みによって生み出される日本酒があります。

ここでは、「え!こんな日本酒あるんだ!」と思わず言いたくなる日本酒を皆さんに知っていただければと思います。

第二弾は、富山県にて資産家の蔵元自らがやってみたいと思う挑戦をどこまでも追求する満寿泉の「枡田酒造店」より樽熟成シリーズのご紹介です。
これらの日本酒、正直もう新次元としか言えないレベルで美味しいです。
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満寿泉×アンリジロー純米大吟醸2017

シャンパーニュでお馴染みのHENRI GIRAUD社でワインの熟成に使用した樫樽(アルゴンヌ産オーク樽)をフランスより取り寄せ満寿泉の純米大吟醸を6か月間寝かせた作品。

日本酒が持つ美しい吟醸香と樽の風味と甘みが渾然一体となる姿は芸術品そのもの。本当に贅沢な逸品です。蔵元の桝田社長のこの試みは、ヨーロッパでも大会評価を得ており、「Masuizumi」として高い評価を得ています。

満寿泉ワイン樽熟成純米大吟醸スペシャルPrivate Reserve2016

通常よりも味わいのボリュームと酸を高めて仕込んだ純米大吟醸をDomaine Ramonetが白ワインに使用したオーク樽にて6ヶ月熟成。

ナッツやバニラ、オレンジ、樽などおよそ日本酒の枠を超えそうな香りがお出迎えしてくれますが、戻り香の余韻に日本酒を感じることができます。こちらも吟香味とオーク樽の風味が溶け合った至高の一本です。

ちなみに、コルク栓なので開ける際にはソムリエナイフかコルク抜きをご用意ください。扱いはワインと同様で、熟成させる際にはボトルを横にしてワインセラーに寝かせてください。

満寿泉ワイン樽熟成純米原酒SUPECIAL2015

先ほどの純米大吟醸を寝かせた後の樽に満寿泉の純米原酒を寝かせた逸品。元が味わいのしっかりとした純米原酒ということもあり、とろりと広がる奥行きある質感とその中に溶け込んだ樽のニュアンスが絶妙なバランスです。

非常に柔らかく濃厚、そしてまろやかな味わいは芳醇なブランデーやウイスキーを彷彿させるほどです。こちらは是非ブランデーグラスで少しずつ温度を高めながら香りを楽しんでいっていただきたい日本酒です。

満寿泉Barrel Ageing Kijoshu

貴醸酒(水の代わりに日本酒で仕込んだ日本酒)を更にオーク樽熟成させるという珍しい&贅沢な方法をとった逸品。もともと非常に貴醸酒のレベルが高い枡田酒造店ですが、そこに満足せず、その先へ挑戦する姿勢にはただただ感服するばかりです。

蜂蜜のような濃厚な甘みを持ちつつも、スッキリとフルーティーな酸を立てることでバランスの良い優雅な貴醸酒に仕上げています。落ち着きがあり、ふくよかで官能的な日本酒とはまさにこのことではないでしょうか。

貴醸酒が好きという方はこれを飲むと人生変わるかもしれません。

日本酒の可能性

ただ醸すだけではない。そこから先の貯蔵の部分に着目して創り上げられた絶品日本酒。まだまだその可能性は際限なく広がり続け得ています。

ぜひ皆さんもこういったところの面白さなども追い求めてみてはいかがでしょうか。例えば日本酒好きな人にプレゼントとしてお渡ししても喜ばれるかもしれないですね!

しれでは本日も良い日本酒生活を!
=日本酒にありを、酒飲みに幸せを」
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