お酒は好きだけれども日本酒が苦手な方へ。

日本酒と一言にいっても、日本酒を作るお米の種類、産地の水、麹菌の違いによるいろいろな種類に分類されます。
ワインがさまざまな葡萄の品種によって味が変わるように酒米の種類も多種多様な味の違いがあります。
また、ワイン同様、産地と作り年によって微妙な味の違いが出てきます。
中でも製法による日本酒の違いは同じ酒蔵でもまったく違う風味をもたらします。
一番有名なのは大吟醸です。お米の50％以上を削り真ん中だけを贅沢に使用する日本酒では最高級のお酒です。
香りが高くお猪口よりもワイングラスで飲みたい日本酒です。
日本酒の飲み方にも冷酒や熱燗、常温などの飲み方がありますが、大吟醸の香りを消さないためにはワイングラスのような香りを楽しめるグラスに冷たい状態で白ワインのように飲むのが楽しみの一つになるでしょう。
また、同じ大吟醸でも通常販売されているのは火入れをしているものになります。
これを賞味期限の短い生酒で飲むのは非常に贅沢な飲み方です。生ビールと同じで、同じお酒でもまったく別物の風味を楽しめます。沢山飲む必要はありません。
ワインのように香りも楽しむ大吟醸を飲むのはいかがでしょうか。

吟醸酒は、名前的には大吟醸の下に位置するようにとらえられがちです。
精米歩合も60％以下と若干大吟醸より安く作れる日本酒です。
しかし、分類の種類だけで日本酒を判断してはいけません。
規格の中で分類されているだけで、製法によっては大吟醸をはるかにしのぐ味と香りをもっているのが吟醸酒です。
吟醸香というフルーティーな香りをもち、ワイングラスに注いだときに飲みたいと思わせてくれるのが吟醸酒です。
大吟醸にくらべ製法の自由度が高いためか、琥珀色や白濁色などワイングラスに注ぐとワインと間違うような風合いをもつものもあります。
種類も多種多様で日本酒を作る蔵であれば殆どの蔵が作っているお酒です。
そのため、吟醸酒と一言に言っても、アルコール度数の低いものから高いもの、硬水や軟水でつくるもの、冷酒で飲むためにつくられたもの熱燗が適したもの、酒麹のかおりが強いものなど数え上げれば桐がありません。
ですので、日本酒とひとくくりにとらえず、いろんな味見をしてみてください。
いろいろな地方で一口づつ味見をしてきたら、一度くらいは自分色の日本酒が見つかるかもしれませんよ。