接待で日本酒が出てきたら？覚えておいて損はない日本酒のマナー！

日本酒に限らず、お酒には接待という場で守られるべきマナーがあります。
そしてマナーは多くの場合、仮に間違っていたとしても、わざわざ相手がその場で教えてくれるものでもありません。
そこでまずは日本酒の「注ぎ方」について確認しましょう。
まず、日本酒では「温度」が重要です。
何故なら、徳利を持つ時、仮にそれが熱いと知らなければ、火傷をしたり、思わず手を離してこぼれた酒が接待相手にかかってしまうかも知れません。
また、折角の冷酒が人肌でぬるくなっても残念です。
例えば、酒が熱い時は徳利の先を右手で持ち、左手はタオルを添えて底を支えましょう。
冷酒であれば、徳利の胴部を右手の指でしっかりと持ち、左手でそっと下から支えましょう。
いずれの際も徳利に注ぎ口が無い場合は、徳利の絵柄などがそれを持つ手の甲と揃って上を向くよう注意します。
そして何より日本酒では、盃が食卓に置かれた状態で酒を注ぐことを避け、相手が盃を持っている状態で、最初はそっと、徐々に徳利を傾け、また最後に静かに終えられるよう意識しながら八分目を目安に注ぎましょう。
注ぎ終わる際、僅かに徳利の先を回して滴を切れれば、いかにも上手に見られるかも知れません。

接待では時に相手から酒を勧められることもあります。
そしてその場合、接待相手が日本人であれば、一般的に「お酒を受けない」ことはあまりよろしくありません。
体質的にNGならばともかく、飲める人は素直にお酒を頂戴することも大切です。
しかし、もしもここで不作法な“受け方”をすれば、折角の好印象も台無しになるでしょう。
そこでまず、日本酒の場合は盃の持ち方から気をつけます。
人によっては「男性は片手で盃を持ってもOK」と言う意見もありますが、やはり両手をきちんと使って、盃を指先で下からすくい上げるように持ち、人差し指と親指でその縁を押さえながら、相手の正面に盃を差し出して酒を頂くことが無難です。
そして基本的には一気に飲み干すのでなく、背筋を伸ばし、盃の中央へ口を付けて丁寧に飲みましょう。
接待相手からの心遣いに対して、適宜「頂戴します」「ありがとうございました」と返すことも欠かせません。
しかしながら、マナーを気にする上で最大のポイントは、その場の空気を壊さないと言うことでもあります。
これらはあくまでも基本の作法と捉え、それぞれの場に応じた振る舞いを考えることこそが、何よりのマナーであると言えるでしょう。