カルチャー  カルチャー 2017年5月14日 更新 お気に入り追加 0

にごり酒の魅力とその違いに迫る

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

日本酒と一言にいっても、味わいや色・産地など豊富にあります。 お酒を普段から飲む人も、これからチャレンジしたいという人にぜひ知っていただきたい情報です。 ここでは、特ににごり酒の種類をご紹介して日本酒のすばらしさや飲み方・特徴などについてご紹介していきます。

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そもそもにごり酒ってなに?

にごり酒とは、日本酒を作る過程である「醗酵」の最終段階直前にできる「もろみ」というものを完全には濾さず、少しのにごりを残すことで独特の味わいや風味を残したものです。
また、にごり酒の中にも「火入れ」という工程を入れずに自然に発泡させた状態の種類のものと、火入れの工程を入れて保存にも適した爽やかな飲み心地に仕上げた種類のものなどがあります。
にごり酒の味は、通常の日本酒よりもどっしりとしていて濃厚な味わいのものが多いです。
口当たりもとろりとしていて、米の風味や甘みも強いことが特徴です。
ですが、蔵元や使うお米の種類、水・温度などによっても個性があるので、自分の好みに合ったお酒を探すのもオススメしたい楽しみ方です。
さらに、にごり酒は風味がすばらしいだけでなく通常の日本酒よりも栄養価が高いのもうれしい点です。
濾していない「澱」は、本来は酒粕になる部分です。
この酒粕は甘酒を作るのに必要な材料で、ビタミンB群やたんぱく質・葉酸・食物繊維などの栄養分が豊富です。
甘酒は夏バテ防止にも効果的だといわれるほどなので、にごり酒も健康面で有益だといえる飲み物と考えられます。

にごり酒とどぶろくは違う?

にごり酒と似たような見た目の日本酒に、「どぶろく」という種類のお酒があります。
見た目は似ていますが、実はまったく違うものです。
まず1つ目は製造の違いです。にごり酒は目の粗いフィルターで濾したものに対して、どぶろくは濾す過程を一切入れないままで作られます。
そしてにごり酒はろ過を完全に行っていない日本酒ですが、どぶろくは「米」「麹」「水」をあわせて醗酵させたシンプル製造工程を経ます。
したがって、にごり酒は清酒であるのに対してどぶろくは清酒ではありません。
そのため、酒税法においても扱い方が異なります。にごり酒は清酒なので、どぶろくよりも税率が高く設定されます。
さらに歴史上でもこの2つには大きな違いがあります。
日本酒は昔から一環して、酒蔵の杜氏によって作られるお酒でした。
しかしどぶろくは、以前は自宅でも気軽に作ることの出来るお酒でもありました。
ですが明治時代に入り、酒税の取り締まりを規制をしたことから、どぶろくを自家製にすることが禁止されたという経緯があります。
どちらも、お米を主原料とするお酒ですが造り方や扱われ方に大きな違いがあります。
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