カルチャー  カルチャー 2018年2月5日 更新 お気に入り追加 0

女性が作り手の日本酒が旨い!銘柄3種をご紹介。この冬は女性が造る日本酒に魅了されて下さい

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

日本酒造りは、もともと男性だけの仕事でしたが、最近では日本酒の作り手を目指す女性が増えています。 そして女性独特の感性が日本酒にマッチし、その旨さが話題になりブームを呼んでいます。 ここでは女性杜氏が醸す酒、「るみ子の酒」「川中島」「結(ゆい)」を紹介します。

女性が日本酒を造るのを世の中に認めさせた酒蔵!森喜酒造「るみ子の酒」

合名会社 森喜酒造場のページ (5305)

昔は日本酒を造るのは男の仕事で、酒蔵は女人禁制でした。
その掟を破り女性でも美味しい日本酒を造ることが出来る事を世の中に知らしめたのが、三重県の森喜酒造ではないでしょうか。
銘柄「るみ子の酒」と聞いて、ピンとくる人は多いでしょう。
漫画「夏子の酒」のモデルになり、作者の尾瀬あきら先生が自らラベルを書きました。
「純米酒るみ子の酒」には女性の作り手、森喜るみ子さんが綺麗に描かれています。
このラベルにより女性が作る日本酒がある事が世の中に知られ、旨味たっぷりのお酒に多くの人が感動しました。
森喜酒造がある三重県伊賀市は、美味しいお米の産地として日本酒愛好家の間では有名な地域です。
自然豊かな伊賀の地は水が美味しい事でも知られています。
ここでるみ子さん自ら育てた酒米を使って作られている日本酒は、純米酒の他に活性濁り酒、無濾過生原酒などもあります。
活性濁り酒は作り手のキャラクター同様、発砲具合がとても元気なお酒です。
どれも女性にも親しみやすい日本酒なので、日本酒女子会でも人気のお酒です。

日本の歴史とともに歩んできた酒蔵!酒千蔵野「川中島」

杜氏紹介|株式会社酒千蔵野〜信州の酒蔵〜川中島・幻舞・桂正宗 (5307)

女性が作り手の日本酒を紹介する時に、もう一人忘れてはいけない人がいます。
酒千蔵野の女性杜氏、千野真理子さんです。
信州の川中島で1540年から酒造りを営む酒蔵の一人娘として生まれた真理子さんは、跡を継ぐために東京農大に進学して醸造・微生物学を学びました。
卒業後も国税庁醸造試験所での修業を積み、徹底して日本酒造りに関する基礎知識や技術を身につけて蔵に戻ります。
その後もすぐに杜氏への道へ進む事ができたわけではありませんが、先代の杜氏の急死により蔵を引き継ぐことになり現在に至ります。
代表銘柄は「川中島」です。
中でも特別純米酒は、米の旨味が生きた甘味と酸味が絶妙なバランスを取っているお酒です。
品が良くすっきりとした味わいで、食中酒として飲むとお料理の味を引き立たせてくれます。
信州川中島の歴史と共に歩んできた酒蔵なので、ここの蔵とお酒を知れば知るほど歴史好きな人には親しみが感じられるのではないでしょうか。
秋の夜長に歴史小説を読みながら、ゆっくりと飲み進めてもらいたいお酒です。

日本酒造りのセンス抜群!結城酒造「結(ゆい)」

 (5306)

日本酒ブームに熱が入り、若い世代の人や外国からの観光客にも日本酒が好きという人が増えています。
日本酒を飲むときに酵母や米の事、冷酒や燗など、こだわりを持つ人もいます。
しかし初心者の人は、そのような先入観はいりません。
何も先入観を持たずに安心して飲めるお酒を造っている酒蔵が茨城県にあります。
茨城県結城市にある結城酒造です。
この蔵は江戸時代に創業された、古く歴史のある酒蔵です。
女人禁制だったこの酒蔵にも、数年前から女性杜氏が現れました。
作り手は結城酒造専務の嫁、美智子さんです。
もともと酒造りに縁はありませんでしたが、結城酒造に嫁ぎ酒造りを手伝い始めてから日本酒の世界に目覚めました。
数年前に醸造試験所で技術を身につけて作られた銘柄が「結(ゆい)」です。
初めて作った年からこの銘柄が爆発的にヒットして、蔵を代表する銘柄に躍り出ました。
甘味・旨味のバランスが良く、米の旨味が絶妙です。
決して酒の強さが前に出ているお酒ではありませんが、肉料理と一緒に飲んでも少しも引けを取りません。
冷酒でも燗酒でも、美味しくいただけます。
まさに初心者にピッタリの日本酒でしょう。

女性杜氏が造る酒が熱い!

日本酒がブームになり、海外でも多く飲まれるようになりました。
そんな中、日本国内では女性杜氏が造る日本酒にスポットがあてられています。
日本酒を造るのに女性はむいていないと長年言われてきました。
しかし女性が持つ独特の感性は、日本酒の旨味を引きだす力があります。
ご紹介した銘柄以外にも女性が作り手の、ふくよかで旨味のある日本酒はまだまだあります。
この冬はぜひ、女性杜氏が醸す日本酒に注目してみてはいかがでしょうか。
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