カルチャー  カルチャー 2017年7月5日 更新 お気に入り追加 0

日本酒(辛口)の選び方とおすすめ品

☆SAKEPRO編集部☆ ☆SAKEPRO編集部☆

辛口の日本酒と言っても、話は単純ではありません。 糖分、アルコール度数、酸味、この3種類が組み合わさって、日本酒の味が決まるからです。 おすすめの辛口日本酒も、この3要素を念頭に置いたものとならざるを得ません。

辛口の日本酒とはどんな酒?

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日本酒には甘口と辛口との2種類があるわけですが、細かく分けると、甘口には濃醇甘口と淡麗甘口とがあり、辛口には濃醇辛口と淡麗辛口とがあります。
日本酒の甘い辛いは、糖分の含有量とアルコールの含有量とのバランス(日本酒度と言う)で決まります。
糖分が多ければ甘くなり、少なければ辛くなります。アルコールが多ければ辛くなり、少なければ甘くなります。
また、濃醇と淡麗の区別は、酸味の強さで決まります。酸味の強いのが濃醇とされ、弱いのが淡麗とされます。
一般に辛口で好まれているのが、淡麗辛口と呼ばれるタイプで、万人向きのおすすめの酒となると、やはりこのタイプになります。
これは、糖分が少なくアルコールが多いバランスで含まれ、酸味の弱いものを指します。
ただし、アルコール度数は、原酒ならともかく、加水によって度数が調整されるのが普通ですから、甘辛に関係なく、どれも近似した度数になっていることが多いです。
なお、酸味の成分は、乳酸やリンゴ酸やコハク酸などで、この中にはコハク酸のように旨味を感じさせる成分も含まれています。
淡麗辛口は、水のようにサラリとした味わいなのは、糖分が少なく酸味成分も少ないためです。

辛口で評判の良い銘柄は?

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辛口を謳い文句にした評判の良い銘柄を幾つか紹介しましょう。
奈良県の今西清兵衛商店の「春鹿 超辛口 純米酒 」は、Light and smooth typeと銘打っていて、海外にもファンを獲得しています。
秋田県の刈穂酒造の「刈穂 山廃純米 超辛口」は、特別純米酒の分類で、酸度が1.5ですから淡麗辛口の範囲ですが、酸度が極端に低いわけでもなく、酸味や旨味も感じれるタイプです。
極端な辛口を謳っている日本酒は、山形県の六歌仙酒造の「山法師 純米生原酒 爆雷辛口 」です。
超辛口を名乗るタイプでも日本酒度が+12程度ですが、この爆雷辛口は、日本酒度が+28にもなるもので、日本一の辛さを誇っています。
話のタネとして、一度は味わっておきたいものです。
癖のない穏やかな辛口としておすすめとなるのは、兵庫県の剣菱酒造の「黒松剣菱」です。
これは、日本酒度が+0.5で、これだけを見れば辛口と甘口の中間になりますが、適度の酸味があり旨味もあって、ギリギリで淡麗辛口と言える日本酒です。
このように、辛口の日本酒と言っても、非常に幅があるものですから、あれこれ試して自分の好みの味を探すのも楽しいものです。
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